裁判大噴火

裁判大噴火

たまには軽い本を。

大川興業所属の若手芸人による裁判傍聴記。裁判傍聴の手続き、裁判の流れ、登場人物など、一通りの説明の後は、実際の裁判の傍聴したときのエピソード集。マスコミで騒がれた裁判についての話もあるが、面白いのはほとんど報道されない裁判についてのエピソード。いかにもダメ人間丸出しの被告を弁護しているんだか、叱っているんだか分からない弁護人の話、暴走する検察官の質問の話、これ以上かみあっていない会話はないんじゃないかというずれたやりとり、明らかに弁護側が戦術を間違えた裁判の話、などなど。どれもツッコミどころ満載で、読んでいると思わず声を出して、ツッコミたくなること請け合い。

日本で裁判というといまだに「お上の裁き」のような、争うところというよりも、裁きを受ける場所という印象が強いかも知れないが、被告人だけでなく、弁護士、検察官、裁判官もみんな人間なのだから、裁判は意外と人間的で身近なもの。よく分からないうちに陪審員制度が始まってしまったりする前に、実際にこの目で裁判をみておくのは面白いかも。ドラマや映画とは全然違うんだろうな。

マスコミも若手芸人に任せずに、こんな面白いネタの宝庫をちゃんと報道して欲しいものです。

実は高校のときに社会の授業の一環で傍聴した経験があるのですが、それを思い出しました。