tkenichi の日記

毒舌皮肉系恥さらし日記

センシングが偏在する社会

総務省が u-Japan 戦略っていうのをやっている。
総務省|ご案内ページ −ご利用のページが見つかりません−
e-Japan というのもやっていたらしいが、成果としてブロードバンドの普及なんてことを言っているようじゃ、u-Japan も無線ネットワークの整備なんていうインフラの話だけに終わってしまいそう。そうなったら残念。そうならないように、頼みますよ。


無線ネットワーク以外に情報家電、セキュリティ、無線タグ、遠隔サービス、電子政府などが挙がっているが、最後の電子政府を除いてそれ以外は民間主導で u-Japan 政策のターゲットである2010年を待たずして実現してしまいそう。


情報が偏在する、通信環境が偏在する、という視点から利用例が語られることが多いみたいだが、センシングが偏在する、というのがキーポイントになりそうだと思っている。いつでもどこでもネットワークにつながったところで、人が発信できる情報の量は限られているけれど、センサーから得られる情報はその数が増えることで、上限がない。監視社会になるというおそれから拒否反応をする人が多いから強調していないのかな。


気圧温度などの気象データや、正確な位置情報などの地理データ、河川や空気の汚染状況などをリアルタイムの生データでパブリックに利用できるようになってほしい。情報にアクセスできる幸運に恵まれた人だけが、データの分析ができるのではなく、データの分析をするのはすべての人に与えられた権利になってほしい。地震の予測や、汚染の監視などはいろんな人が、いろんなやり方でする方がいいと思うから。分析・解析力の競争になってほしい。偏在するセンサーからの大量のデータを偏在するPCをグリッドでつないで解析する、なんて楽しそう。


プライバシー情報を落とした社会・経済調査の結果も生のままアクセスできるとうれしいんだけど、さすがにそれは無理かなあ。例えば金融工学で、価格変動の研究をしようと思っても、東証からデータをもらえるつてのある人だけが論文を書けるってなんか変だと思うんだけど。まあ、世の中そういうもんかいな。