tkenichi の日記

毒舌皮肉系恥さらし日記

リーマン計量の差の変分

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自分なりの回答にはまだたどり着いていないのだけれど、問題の動機づけとその整理をしておく。

(M,g_M)をリーマン多様体f:N \rightarrow Mをコンパクト多様体Nからのはめ込みとする。はめ込みで誘導されるリーマン計量を(N,f^{*}(g) =: g_N)とする。Nにもともと与えられているリーマン計量を(N,h_N)とする。はめ込みは等長的(h_N=g_N)とは限らない。はめ込みの変分を\phi : U=(-\epsilon,\epsilon) \times N \rightarrow M とする。このとき、\phi|_{0 \times N} = fとする。 U上で定義されている誘導された計量を\phi^{*}(g)=:g_U、直積集合に自明に定義された計量を1 \times h_N =: h_Uとする。

汎関数 第1変分
Nの面積 -\int_N \langle H,\xi \rangle dvol(g_N)
リーマン計量の差g_U-h_U ?

ただし、Hは平均曲率ベクトル、\xiは変分ベクトル場である。
Mが3次元、Nが2次元の時の類推で、一般的な体積をMについては「体積」、Nについては「面積」と呼んでいる。前者の第1変分の式は平均曲率が0ならば極小曲面になることの証明の中で与えられる。後者の汎関数h_Uについては直積計量なので変分は0、g_Uについては、Nの面積の変分と同様の計算ができるはずである。

リーマン計量の差とは写像がどれくらい等長写像から離れているかを見るもの、すなわちひずみである。固体の変形エネルギーがひずみで、平面の変形エネルギーが平均曲率で与えられることの関係の数学的な説明をつけようというのがこの動機づけである。